通勤途中に気になるバイク屋さんがあった。新車の販売はないようで、店先には普通じゃ売り物にならないような、ポンコツ車を販売している。何かの機会があったら、頼んでみようと思っていた店だ。
そして依頼するタイミングが生まれた。
36歳のカブである。エンジンはかかるにはかかったが、走るには問題あり過ぎのカブを押して行った。
状況を説明し、苦労して手に入れた昭和44年版のサービスマニュアルとパーツリストや、これまた苦労して手に入れた交換パーツを渡した。
たった一人でいる店主は50歳くらいだろうか。
「うちは駆け込み寺のような店でねぇ」と語る。
自分で直そうと思って手に負えないと諦めたオーナーがやって来るのだ。
「ここまでこじらせないで、早く持ってきて」っていうんだよ。
想像したとおりの店だった。店主は「じゃあ、預からせてもらいます。SOHCだから、なんとでもなるでしょう」と我がカブを受け取ってくれた。
Recent Comments