季節営業 きのこなブログ

海外土産はティッシュの空き袋

今回もお土産ネタです。　　　　　　　　・・・
以前紹介したのは、台湾のきのこ料理店のただのパンフでしたが、今回は、さらにその上を行く、「ティッシュの空き袋」。
しかし、この空き袋にはぎっしりと情報が詰まっております。
場所は中国・雲南省。当地にも野生のきのこを使った料理店があるという情報。台湾の料理店とそっくり。
写真で食材を見ましたが、ヤマドリタケからアンズタケ、生のキヌガサタケ、ササクレヒトヨタケなど、なかなかの良菌がズラリ。料理法は、すべてスライスして鍋にするというワイルドさ（笑）。
それでも、なかなかおいしかったようです。

ところで、ここのサイトの至る検索キーワードで目立つのが「珊瑚茸」。中国文化圏のきのこ事情がホットになりつつあるということが、こうした点からもかいま見られます。

台湾から雲南省。野生のきのこを食べるツアーでも開催して一儲けを企むか？（笑）

まるで財宝を守る毒蛇のようだ

雨の降り方からいって、横浜地方は本日がきのこ発生のピークと判断し、偵察に行ってきた。案の定、そこかしこに出ていた。目玉は、写真の個体を含め、タマゴタケ。茶と緑のフィールドに、鮮烈な赤色がとても目立つ。幼菌も多く、撮影対象としてはばっちり。さて、がんばって写真を撮ろうとしたのだが。。。。
凄まじい薮蚊がそれを邪魔する。湿度といい、気温といい、彼らにとっては絶好の条件だろう。きのこにレンズを向けていると、あっという間に、２０、３０匹の蚊が集まって来る。同じ場所に１分といることはできないので、わーっと、きのこの所に行って、バシャバシャとシャッターを押し、逃げ帰るというパターン。落ち着いて構図を決める余裕もない。不本意だが、やむを得ない。
これほど目立つきのこでも、だれにも採集されずに残っているのは、この薮蚊のせいだろう。いってみれば、薮蚊は、財宝を守る毒蛇のようなものかもしれない。

他にも、ウコンハツ、ガンタケなどなど。目立つきのこはいっぱいあったが、上記のような理由で早々に退散した。

変色性ナシ

せっかく写真を撮ったので、アップしておこうというネタ。たいした話ではありません。下に変色性がある写真を掲載したので、今度はないほうをアップしておきます。
ニガイグチモドキです。ポルチーニと同じで、変色性がありません。ただ、こちらは名前のとおりに苦いイグチ。不食。毎年、近所に大型が発生します。写真のような束生（そくせい）は、珍しいほうかな。

ニコール・キッドマンと山田花子の共通点は？

朝の散歩に行ってきた。きのこが少し出ていた。横浜地方では梅雨時がきのこの最盛期だから出ていて、まったく不思議ではない。
写真は、ツルタケ。テングタケの仲間で「食」とされるが、冒険してまで食べたいとは、思えない。とくに写真のような傘が開ききった状態だとわかりにくい。
写真に撮るにはいい個体ではないが、今日は顕微鏡観察用の標本探しなので、気にならない。顕微鏡で見る分には、生まれたての幼菌もナガレ寸前の老菌もニコール・キッドマンも山田花子も差がない（と思う）。
下は写真のツルタケの胞子だが、テングタケ科の胞子は、あまり差がないようだ。
しかし、この調査の過程ですばらしいサイトにヒットした。

うーーーーーーーーーーーーーーーん、勉強になるなぁ！！！！

素晴らしい講演記録を掲載してくれて、ありがとう。顕微鏡をマスターするには、まだまだ先が遠そうだ。

人はこれを「明瞭な青変性あり」という

顕微鏡写真を撮るためのアダプターを購入したので、早速使ってみることにした。
標本は、野菜室のシイタケを使うのも味気ないので、帰宅がてらに採集してきたイグチの仲間のイロガワリを使った。真っ暗なのだが、発生ポイントを知っているので、すぐに見つかった（下の写真）。
横浜でっせ。暗闇でっせ。それで、これを採集してくるのは、偉いと思いません？（笑）
ちなみに、どうしてイロガワリというかというと、いちばん下の写真を見れば、おわかりになると思います。これを、業界用語で「明瞭な青変性あり」といいます。
イグチの場合は、変色性の有無がとても重要です。（用語がわからない人は、コメントで聞いてください。）

胞子のほうは、ピンが甘いけど、ジャンクな顕微鏡だし、こんなもんかなぁ。イグチの胞子の特徴はそれなりにわかります。

栽培ものホンシメジを歴史的購入

これまでスーパーなどで売られていた、●●シメジというのは、ブナシメジ、ヒラタケなどの木材腐朽菌でした。唯一、例外は、地中に埋まった木材から発生するハタケシメジです。
それに対し、樹木と微妙な共生関係を持って成長する、菌根菌は栽培がむずかしく、一般的には売られていませんでした。
そんななか、「匂い松茸、味しめじ」と呼ばれるホンシメジ（Lyophyllum shimeji）の栽培に成功したというニュースを私が知ったのは、２年前。栽培に成功したとはいっても、一部料亭に卸されるなど、一般的になるとは思っていませんでした。
ところが。
本日、スーパーにて、売られていました、ホンシメジ。
上の写真がそれで、商品名は「大黒　本しめじ」B5サイズの箱に入れられ、パックされた中に、幼菌が12本。傘径４５ミリ、高さ６０ミリの堂々たる「でーこく」が、鎮座ましましているという感じです。
ちなみにスペックは、
品名　　　　　　　　　　　　　　ホンシメジ
産地　　　　　　　　　　　　　　三重県
製造・販売者　タカラバイオ株式会社とありました。
urlは　www.shimeji.jp/
さて、気になるお値段のほうですが、税込み１０００円也。
このパッケージ、このお姿だと、サービス価格といえるでしょう。
購入先は、かねてより栽培新種に力を入れている、スーパー・プレッセの横浜・美しが丘店。
おそらくそれほど多くの店には出ていないはず。ちなみに、私が買ったので、残り二箱でした（笑）。

マッチ棒のようなきのこ

マッチ棒のようなきのこ。高さは数センチ。水辺に群生します。子嚢菌です。
とにかく撮るのがむずかしいきのこ。３０枚くらい撮ったけど、写真のがいちばんいいかなという感じ。ピント甘いけど、対象が小さいので、むずかしい。色はオリジナルに近いです。食の対象ではないけれど、かわいいし、きれいかなと思います。
あるところにはあるけど（私は、このポイントでしか見たことがない）、探そうと思うと至難の業のきのこではないかと思います。
顕微鏡写真もいちおう記録しました。お見せするような代物ではないですが、いちおうハードディスクには保存しておこう。

驚きの台湾きのこ事情（想像）

知り合いからのお土産きのこネタ。

お土産といっても、パンフが１枚。しかし、これがなかなかに興味深い。

ひとことでいうと、きのこ専門料理店のチェーンが、台湾にはある。しかも台北市内だけでも１０軒、全土では１９軒というから、なかなか大規模ではないかと思う。チェーンの名前は、佰 菇 園。

urlもある。www.baigu.com.tw

ただのきのこ専門店というだけでなく、パンフレットを見ていただければおわかりのように、きのこの種類がなかなかにディープである。
パンフから引用すると、
松茸　珊瑚茸（ホウキタケ）　紅乳牛肝茸（カンゾウタケ）　野香茸（ハナイグチ）など、一発でわかるのもあるが、正体不明なものもいろいろ。
時間をかければ、ほとんどはわかると思うので、腕自慢の方は、パンフの画像を元に推理していただきたい。
うぅむ、これは台湾にきのこを食べに行かねばと思う、今日この頃であった。

ジャンクで撮ったアミガサ・きゃんでー

こんなもん、見せられてもねぇ、という人が大部分だと思いますが、現時点での到達点。

アミガサタケの胞子です。４００倍の画像を手持ちのクールピクス９９０で撮りました。
なんかキャンデーみたいに見えませんか？　両端をクルクルしたキャンデー。
アミガサタケのような子嚢菌の胞子は大きいんですね。
画像は、あえて加工をしませんでした。

ジャンクな顕微鏡顛末記 ５

↑デジスコ用の接眼が顕微鏡にも使えることがわかって、ちょっとびっくり。画像は荒いが、写真も撮ろうと思えば、撮れる。５０倍モード（対物は４０倍）で撮った写真は、下にアップ。

という訳で、なんとか使える顕微鏡が手元にある。
ジャンクな顕微鏡なのだが、思いのほか使えるなと感じている。
構成は、以下のとおり。
接眼　１０倍　H.K.W. 10X
対物　４倍　　　0,1
　　　１０倍　　0,25
　　　４０倍　　0,65　0,17
　　　１００倍　1,25（油浸）
アッベ・コンデンサー

単眼だから安く手に入ったのだが、現時点ではそれほどデメリットは感じていない。どうやら単眼の顕微鏡は、市場価値はないに等しいようだ。
中古顕微鏡の業者のサイトにあったのだが、「三眼以外は下取らない」とあった。

それでも、写真もメモ程度だったら簡単に撮れることがわかった。

意外だったのは、バードウォッチング用のフィールドスコープの接眼レンズが使えるということだった。
じつは、デジスコ（高い望遠レンズではなく、鳥見用のフィールドスコープとデジタルカメラで、超望遠撮影をするシステム）をかじってみようと思い、９９０用のアダプターを購入していた。
デジスコのほうは、９９０というカメラが不向きだということがわかったので、やる気が起きず、死蔵していたものだが、今回、意外な理由で復活した。
顕微鏡接眼レンズ用の９９０アダプターがないので、手元にあったデジスコ用アダプターをのぞいてみると、ちゃんと見えるではないか。
ありゃ〜、という感じである。
写真も撮ってみたら撮れる。これにはちょっとびっくり。
我が家のフィールドスコープの接眼レンズは、２０倍から５０倍のズーム。５０倍の接眼で、対物４０倍だと計算上は２０００倍ということになる。
画像は荒れるが、使えないわけではない。
顕微鏡と言う機械を使ってみて、意外な発見がいっぱいあることがわかってきた。
（続く）

↓デジスコ用の接眼セットで撮った。アミガサタケの子嚢。クォリティは低いが、撮れないよりはマシ。下の写真は、ノー・トリミング。