キハツダケの魅力を力説している私である。私の行く、標高の高いモミ類ベースの針葉樹林では、シーズン中は必ず出会えるキノコである。ありふれているし、ベニタケ科ということもあり尊重されていないような気がするが、行けば必ず見つかり、そこそこの量を必ず手に入れられるという点がポイントが高い。
熱を加えても形が崩れないため、きのこの存在感が料理で失われない。
さらにいえば、乳液が上の写真を見てもわかるように緑色に変化する。多くの人にとっても安心なきのこといえる。
欠点としては、「遠い苦さ」があること。場所のせいか、季節のせいかは不明だが、苦い個体も中にはある。といっても、きのこ用語でいうところの「遠い苦さ」だが、私には個性のひとつと思える。
さまざまな点でなかなか素晴らしい食菌だと私は思うが、私がつくるのは、このきのこの炊き込みご飯のみ。熱を加えても形が崩れないこのきのこの特性が生かされる。当初はキハツダケだけでつくっていたが、油揚げは加えるようになった(その分、水加減が少しむずかしくなった)。
味のほうは、きのこの存在感があるバランスのいい食感に加え、香りがこれまたバランスのいい野趣感。飽きのこない一品だと思う。ついでにいえば、つくるのが簡単。
本家のハツタケご飯もつくりたいが、肝心のハツタケが私が行くフィールドでは滅多に見つからない。
シーズンをまたぐと作り方を忘れてしまうので、レシピにしておこう。
だまされたと思って作ってはいかが?
<材料(2合分)>
・米 2合
★酒 40cc
★薄口醤油 30cc
★塩 小さじ1
★顆粒だし 5g
●キハツダケ 一口大にカットする。いっぱいあってもok
●揚げ 2分の1
★印を合わせ、●印を漬けておく(小一時間)
★印と水を合わせ炊飯に適量の水の量にする。
以上で炊飯すればok。
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