三宅島に行ってきた。飛行機で行けば、あっという間に行ける地だが、飛行場の一部が火山ガスの「高濃度地区」に入るので、飛行機は飛んでいない。夜の10時半に東京の竹芝を出て、早朝5時に三宅島に着く便となる。
行ってみてわかったことは、地形や風などの条件によって、島の地域の格差が大きいということ。格差は、一目でわかる。火山ガスの濃度が高かった地域は、上の写真のように木が枯れている。二酸化硫黄を主成分とする有毒ガスによって、樹木も枯れてしまったのだ。一方、濃度が低い地域は、下の写真のように従来の植生が維持されている。
とはいえ、濃度が高かった地点でも、植生の復活は進んでいる。上の写真の中央部の緑は、オオバヤシャブシの林。火山ガスに対する耐性が強く、今、三宅島でもっとも元気な植物に見えるのが、この樹木である。
枯れた木(スタジイ)などには、菌がとりついてもいいようだが、まだまだ厳しい環境のようだ。
下の写真は、従来の植生の残る地域で見つけたナラタケモドキ。
バード・アイランドといわれた三宅島だが、その点に関しては変わっていなかった。他の地域には見られない、野鳥の濃さは災害後も変わっていなかった。
一日も早い島の復興を願います。
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