たしかに、ちゃんと見えたが、重大な欠品があった。
普通の顕微鏡というものは、スライドガラスという長方形の透明ガラスの上に、見たいものを置いてみるのだが、それを動かすパーツが必要なのだ。そのパーツがないと、標本を手で動かさなければならない。やってみればわかるが、高倍率になればなるほど、手で動かすというのは至難の業なのだ。
調べてみると、必要なのはメカニカルステージという名前だった。しかし、この「ジャンク」は、そのパーツが取り外されていたのだ。
なんとか手に入れなければならない。調べてみると、このメカニカル・ステージだけでも、15,000円はするということがわかった。
あと、どうしても必要だと思われたのが、100倍の対物レンズ。シイタケの胞子を400倍で見て、その小ささに驚き、これはやっぱり100倍が必要だということになったのだ。
そして再び、オークションをチェック。
同じニコン製だったら、メカニカルステージも互換性があるだろうと読んだ。
メカニカルステージと100倍の対物レンズが付属した、ニコン製の顕微鏡、この条件で探してみると、たしかに出品されていた。
しかし、手強いライバルが存在したのだった。
(3に続く)
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