友人が買ってきてくれた、きのこ本。
タイトルは「All That the Rain Promises, and More...」と長い。
著者は 名著「Mushrooms Demystified」のDavid Arora。ユニークなきのこ本だ。何がユニークといって、このきのこ本には、人間がいっぱい登場する。大収穫を喜んでいる人物が多いのだが、巨大なきのこを手にしたものも多い。セーターを着たご婦人がふたり並んでいる写真があって、これは何かと思えば、きのこで染めた毛糸で編んだセーターとのこと。なるほどである。
富士山でよく見るアカヒダサタケの仲間は、煮ても焼いても食えないきのこだと思っていたのだが、ここでは、渋い赤色のセーターに編み込まれていて、びっくりだった。
きのこ染めというのは知っていたのだが、見事な作品を見せられると、こうした利用もできるのだと新しい見方が生まれる。
それにしても、David Aroraというのは、おもしろい人物だと思う。
「Mushrooms Demystified」でも、よくもこれだけの種の解説をするなと驚嘆するのだが、面目躍如たるのは、その学術を離れた「コメント部分」だ。
茶目っ気あり、ユーモアもあり、読んでて楽しいコメントなのだ。
こういう原稿を書いてくれる人が日本では、今のところ知らないです。
↑右側の女性が着ているのが、彼女自身が作製したササタケの仲間で染められたセーター
安心してコメントできるなぁ(^_^;;
良い友達がいてうらやましいです。僕なんかも職場で言いふらしているのに単なる変人扱い。お土産無し。
アカヒダササタケのセーターには完全ノックアウトです。悔しいけど、こういうノリではまだ彼の国にかないませんね。追いつき追い越せ?!
Posted by: もせて | 02/28/2005 at 20:59
ね、アカヒダササタケのセーター、凄いでしょ?
わかる人にしかわからないというところが、マイナーな世界のおもしろさですね(笑)。
Aroraは、この本の巻末に、「Toward a Mushroom Hunting Ethic」」という一文を寄せていて、これがなかなか興味深いです。
日本のマツタケ市場がアメリカにも影響を与えていることがわかります。重要な一文だと思うので、近いうちに、要約をアップしようかと思っています。
硬軟、使い分けるところも、ただの人ではないという感じです。
Posted by: mido@管理人 | 03/02/2005 at 00:03