きのこの書籍というものは、絶対数がとても少ない。新刊本をすべて購入することが可能なほどに少ない。
そして、新しい本を読むと、うれしい。
何故なら、私の知らないことが書いているからだ。
普通の書店で手に入る「きのこ本」は、ほとんど目を通しているために、知らない話というのに巡り会うのはなかなかむずかしい。自慢でいっているわけではなくて、それほどにきのこ関係の書籍というのは少ないのだ。
そんななか、昨年、出た「キノコ・ワールド最前線」(東京書籍)は、おもしろかった。きのこ業界の裏話が掲載されている数少ない書籍で、私の知らない話がいっぱい載っていた。
いちばんおもしろかったのが、イタリア産乾燥ポルチーニの話だ。
スーパーなどでよく売られている乾燥ポルチーニを見ると、「原産国 イタリア」とほとんど書いてあるはずだ。私は、それを見て、イタリアというのは、いっぱいポルチーニが出る国なのだなと思い込んでいた。しかし、日本と同じような面積、賃金も比較的高い国情、あと写真などから見る植生から鑑みて、「袋詰めにして世界中に売るほどポルチーニは採れるのだろうか?」と疑問を抱いていたのだ。
そんな疑問が、この「最前線」を読んで、氷解した。
つまり、中国で採れたポルチーニが(おそらく中国内で乾燥されるのであろう)、イタリアに送られ、イタリアで「袋詰め」にされた途端、その乾燥ポルチーニはめでたく「メイド・イン・イタリア」になるのだということを知った。
表題のテーマにまで、話が進まなかった。続きは、追って。
(カテゴリにネイチャー系というのを追加した。自然でもアウトドアでも自然科学でもいいけど、どうしてないの〜?)
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